新しいインターネットを生み出すつもりなのか?

Googleにビントサーフが入社したとのこと。Googleにかよ!と思ってしまうのは、日本人だからでしょうか。アメリカのベンチャーが大きくなると、そこに大物が入るという図式は、日本のベンチャーが大きくなるのと異なる気がする。日本では、ビントサーフのような人は大学か国の研究所、もしくは大企業(大手電気メーカとか)の研究所にいたりする。ライブドア楽天サイバーエージェントに、国際会議や標準化団体の場で発言力が強い人が入るかといったらそうではない。まぁ、日本のベンチャーは技術よりもサービスを売りにしているからかな。
ビントサーフは、いまインターネットが動いている根本的な仕組みを考えた人。パケット通信は違う人だけど、その上で信頼性の高いTCPという通信の仕組みを考えた人。

02か03のSigcommというネットワーク系のトップレベルの国際会議で、基調講演をしていたのを、リアルタイムのインターネットライブ放送で見てた。あの国際会議をライブ中継するのもすごい。アメリカ時間だったので、日本の夜中に見てた記憶がある。そのときは、ネットワークのセキュリティに関する方向性のようなことを言っていたかな。教授が、「ビントサーフを知らないなんてモグリよ」なんてわめいてたのだけ覚えてる。

さて、Googleにビントサーフが来たことで、国際会議や標準化団体への発言力が強くなったわけだ。次世代のインターネットの仕組みを作り、標準化していく方向に強くGoogleが出られるわけだが、これはGoogleが求めている価値観を実現するための布石なのではないか。Ciscoマイクロソフトもそうやって色々な自社技術をおしこめてインターネットの一部を作ってきた。Googleが、ネットワーク上の世界政府の役割をするような、そんな方向にどんどん傾いていくのなら、これは恐ろしい限り。